日常茶飯事とCDコレクション
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ジャコの退団まで ウェザー・リポート (4)

 読みました、三津田信三さんの最新刊『のぞきめ』。
 読み易い、恐ろしい、吃驚する、の三拍子が揃った秀作。「のぞきめ」という化け物の物語。昭和の終わりと昭和の初めの2つの話しを並列して置き、怪異そのものは否定しないものの最後に論理的な矛盾を一気に解釈して見せる。
 昭和の終わりの物語は、例えば先日読んだ『ついてくるもの』の中の「八幡藪知らず」のように禁忌の場所に踏み込んでしまう話。猫をも殺す好奇心とはよく言ったもので、怖いもの見たさは誰の心の中にでもある。悪いことが起きそうでも見てみたいという気持ち、それがなければ科学でも何でも発展しないだろうが、それによって酷い目に会った人も多いはず、法水麟太郎が言っていた通り「真実は憎悪を生む」ということもあろう。後悔は後からするから後悔という訳で、見なかったことを後悔することもある。スティーヴン・キングの『呪われた町』にあったが、行っちゃあダメと判っていても、いろいろ偶然が重なって怪異の発生する場所に行くのが逢魔が時になってしまうのも運命、そう決まっていたのだろう。ここに出てくる学生さん4人の運命は、リゾート地にアルバイトに行くと決まった時点で、全てが確定したのだと思う。
 拝み屋は、もちろん死相学探偵シリーズのおばあさん、そういえば死相学探偵シリーズ、続編が出ませんね。また、久しぶりに祖父江耕介さんにお会いできました、飛鳥信一郎さんはお元気なのでしょうか。マーモードンに喰われてしまった訳ではなさそうでホッとしております。
 昭和の初めの物語は、三津田さんお得意の民俗学に絡めての物語。地名の由来や習俗の謂れは、駄洒落みたいなところがあって自分も好きだが、学問となると如何なんだろうと思う。ある意味勝手な解釈がまかり通って仕舞うようなところが多く、学生時代には柳田國男や折口信夫なんかも読んだが、断定的に言えるほどの証拠があるわけではない、それはあなたの解釈、みたいな感じがして深くは入り込めなかった、同じことがフロイトを読んだときにもあって、やっぱり『精神分析入門』はトンデモ本だったな、と今では思う(関係ないか)。しかし、この物語のように、自分の家が(鞘落家のように)あんなだったら、やっぱり嫌だなぁ、田舎はこうだから好きじゃないのだ。
 【ネタばれあり】という感じで、ただのホラーか、と思って読み進めると最後に一気にミステリに変換する。昭和の終わりと初めの2つの物語を並べることで、感覚的におかしいと思ったところ(何故、曰くのある一族以外の者に ’アレ’ が見えるのか)に合理的な解釈を与えると同時に、因果話として結末が付く、という結構。それにしてもあんな落ちが待っているとは、ちょっと伏線足らずは否めないにしろ、昔の因習の恐ろしさと、四十澤氏の哀しみを充分に描き出していると思う。充実した読書、堪能させていただきました。【ネタばれ、終わり】
 三津田さん、一作ごとに上手くなっている。昨年の『七人の鬼ごっこ』は、ふーんという感じだったが、今年の長編2作は、どちらとも凄い秀作、今後も期待しています。ということで、読書報告終わり、積読本はあと2冊。

 相変わらず、通勤では半睡状態で音楽ばかり聴いている。この頃良く聴いているのは、ハンガリーの3グループと Weather Report 、Black Tape for a Blue Girl 、Traband、Už Jsme Doma といった感じ、変な取り合わせ。Weather Report は、Procession 以降の作品を聴くことが多いのだが、今回は順を追って、Jaco の退団までの3作品。

a0248963_1794454.jpg 久々のライヴ作品 8:30、1979年作品。とはいっても2枚組の LP として発表された本作、3面まではライヴだが最終面は4曲のスタジオ録音作品が並ぶ。
 ライヴは、Birdland、Teen Town、A Remark You Made と Heavy Weather の有名どころとよく演奏された Black Market、Scarlet Woman、Boogie Woogie Waltz などに Jaco とShorter のソロを加えた構成、この頃彼らのライヴを実際に見ていたので、まぁこんなところか、とそんなに感心しなかったことを憶えている。また、当時はカルテット編成で、纏まってはいるがパーカッションの華に欠ける、そんな印象があったのかも。多分、出た時に直ぐ購入したとは思うが、余り熱心に聴いた覚えがない、ちょっとエレキ・キーボードの音に飽きてきていたのだろうか、多分 Cecil Taylor の生ピアノの方が良かった、よく聴いた。
 また、スタジオ録音の4曲でも、ちょっと興味を持ったのは Brown Street くらい、カリプソの軽い感じが良かったが、次の The Orphan など子どもの合唱が何かあざとい感じがしたものだ。
 それでも世評の高いアルバムで、グラミー賞を受賞している。多分、人気絶頂の頃、有名なハバナ・ジャム出演も79年の3月のこと。

a0248963_1710631.jpg 次が、スタジオ・ライヴとでもいうべき Night Passage 、1980年作品。大阪フェスティバル・ホールでの1曲(Madagascar)とロサンゼルスのコンプレックス・スタジオでのライヴ形式の録音7曲を収録。カルテットから Bobby Thomas Jr.(perc)を加えたクインテット編成。
 当時、学生だった自分は京都に住んでいて、大阪に Weather Report を見に行ったことがあるのは憶えているのだが、それが1回だったか2回だったかの覚えがない。このアルバムが発表されたとき、聴きに行ったコンサートの録音があると友人がいっていたことがあるような気がして、それならば2回いったのかとも思うのだが、35年近い過去の話、当時夢中になっていたなら印象も強かろうが、なにしろ興味が薄れかけた頃、記憶は曖昧のまま。アルバムが発表される頃には、完全に興味も失って、購入さえしなかった。
 2000年に CD を購入したのだが、それでもちゃんと聴いたという感じはなく、先日サルベージしてからまともに聴いた。
 流石に演奏自体はタイトで素晴らしいが、慣れみたいなものを感じる。例えば Jaco の Port of Entry でも「凄いスピードでピッチも狂わず、天才的」とは思うが、Teen Town とどれ程の差があるか、といえばそんなにも差はないのかも、なぞと思ってしまう。エリントン・ナンバーもジャズを強調している感じ。技術的にも行くところまで行ってしまったか、決して嫌いではないが、よく聴くか、といわれれば No。

a0248963_17103355.jpg Jaco 在籍の最終作が、デビュー作と同タイトルの Weather Report。1982年作(81年録音)。前作に続きクインテット構成。殆どが Zawinul の作品で占められた本作品、飛びぬけた曲がないので、印象も薄め、オール・ミュージックのディスク評でも平均的な評価。
 Jaco が積極的に関わっておらずベースも他の作品に比べ大人しめ、もう Word of Mouth の活動の方に重点が移ってしまっているのだろう。曲の提供もなく、またプロデュースにも関わっていない。退団後の Jaco は、精神疾患とドラッグと酒に溺れるという絵に描いたような天才の末路を辿り、87年9月泥酔してジャズ・クラブに入ろうとして警備員と揉め、そのとき頭をぶつけ意識不明に、そして死を迎える、35年の短い人生。
 もう一人、このアルバムを最後に Peter Erskine (ds) も退団。このドラマー、余り華がない、堅実なテクニックを持っているとは思うが、例えば彼の後に Weather Report に加わった Omar Hakim の躍動感と比べれば一目瞭然である。
 ということで、ライヴ・バンドとしての黄金期の Weather Report 、自分としては何ともマンネリ感があって、決して嫌いではないが、聴く回数としては他時期のアルバムよりはかなり少ないのは事実。

 音楽もウォークマンに入っているの中心に、じっくり聴いているといえばその通りだが、一時一所懸命やっていた昔聴いた CD サルベージ大作戦も一服といったところ。もう少し、活動的にならないと、寒さが身に沁みてしまいそうで。

 
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by ay0626 | 2012-12-09 15:37 | jazz