日常茶飯事とCDコレクション
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復活後はホラー・テイストのBGM ユニヴェル・ゼロ (3)

 もう6月に突入、月日の流れるのが早い。5月の終わり頃には梅雨入り宣言が出て、今年は早いなぁと思っていたら、2~3日ぐずついたがその後は本格的な雨は降らず、走り梅雨だったのかと思う。旧暦でいえば未だ4月も末の4日(つまりは24日)で、そのことを知れば「五月晴れ」が今の5月の爽やかな晴れの日をいうのではなく、本来は梅雨の間に時折ある晴れた日のことを指すのが判る。湿度はそれなりにあるが、お天道さまが顔を覗かせなければ気温が耐え切れないほど上がるわけでもなく、夜も薄手の布団を被らないとちょっと寒い感じがする。直ぐ暑くなってくるのだろう、近年はクール・ビズが定着して首辺りは涼しくなったが、部屋全体は温度高め。昔ほど暑がりではなくなってきたので(エアコンの人工的な冷却が体に堪えるようになってきたのかも)これはこれで良いのだろう。

 この何日か、『逆転検事』で時間を潰し、昨日目出度くクリアした。『逆転裁判』の1~3はそれこそゲーム史上に残る傑作で自分もいい年こいて熱心にやったものだが、4はちょっとどうかの出来だった。この作品は過去作の人物を全面に出して、逃げかけたファンを連れ戻そうという意図が見え見え。ストーリーもコメディー調で一本道のため難易度も低め、特に最終話は犯人が確定した後で引っ張り捲くるものだからくどい印象のみが残った。本作は期待外れの感が否めないが、『逆転検事2』は評判がよいみたいだから、やってみようかという気にはなっている。CD のコレクションでもそうだが、シリーズものには滅法弱く、シリーズ(同一ミュージシャンと言い換えても同じ)の作品だとどんな駄作でも手を出してしまうところがある。今度発売が予定されている『逆転裁判5』も購入するとなると 3DS も手に入れなければ、やや出費が嵩む、ポケモンXYも出るしなぁ、50過ぎのオッサンのブログにしちゃあ余りに程度が低い。

 久しぶりに本屋に行った。西澤保彦さんの『いつか、ふたりは二匹』が文庫化されたのを西澤さんのホーム・ページ(といってもファンの方が運営しているのだが)の掲示板で知ったため。ついでに井沢元彦さんの『逆転の日本史』18巻と19巻も購入、積読本が大量に発生しそうな予感、『悪夢百一夜』と平行して読み進めることとしよう。

 さて、死んでいた Univers Zero が復活したのが1999年のこと。ここからのアルバムはリアル・タイムで(つまりは新譜として)聴くことになる。残念ながら、セッション・アルバム風で85年までの Zero のイメージとは若干異なっていたが。

a0248963_19223937.jpg The Hard Quest 、1999年。アメリカの Cuneiform レーベルから、85年までの全作品を CD化していたのがこのレーベル、その繋がりから新作も出せたのだろう。録音メンバーは、Michel Berckman (bassoon, oboe, English horn, melodica, p[8,9])、Daniel Denis (ds, kbd, perc, melodica, vo[5])、Dirk Descheemaeker (cl, b-cl)、Igor Semenoff (vln)、Reginald Trigaux (b, vo[10], a-g[10])、他に1曲のみハーモニウム奏者が加わる。
 Berckman と Descheemaeker の2人が加わったメンバー構成は初めて。Denis がドラムよりもキーボードに力を入れているのも今までの Univers Zero とは異なる。特に Uzed 以降の Zero はロック的な推進力や力強さが前面に出ていたので、このアルバムを聴いたときは「?」が頭の中に浮かび、「ホラー・テイストのBGMみたいだ」と思った次第。音も綺麗で、クラッシク風という感じ、ロックとは最早呼べないものになっている。曲は短いものが多いが(それ故軽い感じがするところもある)、10曲目の Xenantaya は緊張感のある10分を超える素晴らしい作品、本作中の白眉。自分の持っているのは日本盤(ディスク・ユニオン)で最後の曲はボーナス。
 時代が変わったのはベースが、初代ギタリストの息子になっていること(Reginald Trigaux、Present の紹介のときに書きましたね、変態親子)。Zero のデビューからもう20年以上の時間が経過している。

a0248963_1923127.jpg Rhythmix 、2002年。録音メンバーは、Michel Berckmans (bassoon, oboe, English horn, vo)、Aurelia Boven (cello[1,5,9])、Ariane De Bievre (fl, piccolo[2])、Daniel Denis (ds, kbd, perc, harmonium)、Dirk Descheemaeker (bcl[7])、Bart Maris (tp[6,10,12])、Eric Plantain (b)、Christophe Pons (a-g[1,3,5])、Bart Quartier (marimba, glockenspiel)、Louison Renault (accordion[1])。全てのセッションに加わるメンバーは少数で、殆ど Denis が曲ごとに必要な楽器を集めたという感じ。前作を受け継いでおり、ロックというよりも現代音楽、バルトークやストラビンスキーを思い浮かべる。10曲目の Emotions Galactiques(Galactical Emotions)、12曲目の The Fly-Toxmen's Land などアンサンブルにトランペットが加わり、非常に面白い出来。
 ロック色が薄くなって、特に Uzed 以降の荒々しい感じがなくなり、彼らの魅力が減じたように思う。これ以降の作品もセッション的な雰囲気の作品が多い。

 陽が随分と長くなった、暑くなるのももう直ぐ。夜は短くなるがせいぜい読書に励みましょう、積読の冊数を減らすために。
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by ay0626 | 2013-06-02 16:54 | rock

劣化ユニヴェル・ゼロ ダニエル・ドゥニのソロ

 3月3日、雛祭り。母方の祖母の十三回忌ということで車に乗って出掛けた。車に長時間乗るのは久しぶりで、運転は嫌いではないが、温室効果で車内の温度が上がるのと、太陽に向かう部分だけ暑くなるのには閉口した。
 回忌というのは、先祖への追善供養のことをいうが、何で十三回忌は12年目に行うのだろう、もっといえば1年目が一周忌で2年目が三回忌だからそこで齟齬が発生しているわけだが、昔からそういう風に行われてきたのだから文句を垂れても仕方ないことか。その後の七回忌、十三回忌、三十三回忌は鎌倉時代以降に付け加わったと聴く。長生きになってしまい、高齢で死ねば、供養する子供も当然歳を取る。七回忌、十三回忌くらいまでは出来ても、三十三回忌など供養する人も生きてはいない。昔のように同じ土地にその一族が縛られることもなくなったので、余程の名家でなければ、三十三回忌まで行うこともない。
 自分のようにもともと信仰心の欠片もない人間にとっては、死んでしまえば何ともならぬ、と思っているから、果たして七回忌まで憶えていられるか、両親にそうした供養をやって欲しいかどうか確認しておかなければ。所詮、宗教行事なぞ、死んでゆく人の意思を尊重するだけのこと。自分について言えば、葬式も墓も一切要らぬ、焼いた灰や骨は細かく砕いてそこら辺に撒いておいて貰えばそれで結構。

 3月になって、陽は長くなり明るさも増してきたのだが、寒い日が続く。年度末に向けて、いろいろありそうで落ち着かないが、実際忙しいことがあるわけではない、気分だけの問題か。

 ということで、今回は Univers Zero のリーダーでパーカッショニストの Daniel Denis のソロ作の紹介。何で Denis かというと1枚目のアルバムの題名に「Ghost」が入っていて、それが祖先の霊に通じたから。えっ、それじゃあ Albert Ayler でも同じじゃないかって?、その通り唯のこじ付けです。

a0248963_19561759.jpg Sirius And The Ghosts 、1991年作、聴き易い劣化 Univers Zero といった感じで、Denis もドラマーというよりもキーボードに力が入っている。録音メンバーは曲ごとに異なるが、 Dirk Descheemaeker (sax, cl)、 Michel Hatzigeorgiou (b)、Jan Kuijken (cello) の3名が参加、サウンド・デザインで Didier de Roos がクレジットされている。
 演奏者が少なく、全体的にシンセが多用されており、緊張感が少なくちょっとふやけた印象のアルバム。Denis は、Zero 解散後、Art Zoyd などと行動を共にしていたようで、その分、エレクトロニクスを取り入れるようになったか、それとも時代の趨勢か。久しぶりに聴き返して、また長く聴くことがないだろうと思った次第。

a0248963_19563484.jpg Les Eaux Troubles(荒れる波) 、1993年作。前作よりも若干ロック色が強くなった感じがする、冒頭の2曲がそんな印象を強くする。X Legged Sally のギタリスト Pierre Vervloesem が2曲参加しているが、冒頭の1曲が魅力的。全体的にいえば前作を踏襲するが、本作の方が多彩な試みがなされている。 Pierre Vervloesem の参加やマリンバ、チューバやヴァイオリンなど、若干違った彩を添えている。
 全体の感じがばらばらで、作品全体が印象に残らない、キーボードの音だけが耳に残る。Univers Zero にあった暗さ、重さみたいなものが少なくなっている。

 今日は若干疲れた感じがするので、この程度で。読み返しても、何が言いたいのか判らぬ前触れに力の入らぬ CD 紹介といったところで・・・・まぁ、こうした日もある、と自己弁護してみたり。
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by ay0626 | 2013-03-03 19:49 | rock

決して暗くない暗黒サウンド ユニヴェル・ゼロ (2)

 先週は、やはり政治のことが面白かった。57人という微妙な人数が反対票を投ずるものだから、例えばこれが50人程度なら、もっと居丈高に「除名!除名!」とドジョウ宰相も叫びたかったと思うが、この数だとそういう訳にもいかず、貧相な幹事長とのご相談ということになった。死神のような顔をした幹事長は政権与党の座を明け渡したくない一心で、犬と猿が、白と黒がごちゃ混ぜになった「一枚岩」に必死に縋りつく。ドジョウ宰相のほうが余程肝が据わっている。
 割って出た元代表さんも「鉄の結束」が、どうした訳か離党届提出の最終確認が取れていなかったようで、一人減り二人減り。最後は、政策も義理も糞といっしょ、国民の生活が一番どころか自分の選挙が一番になり果てた。右往左往するのが最も印象悪い、そんなことも判断できなくなってしまうのか、前回の選挙が如何に熱狂の茶番であったか、良く判ろうというもの。
 最もカッコ悪かったのが友愛坊ちゃんで、出て行きもせずまだ友愛!友愛!とのたまわっていらっしゃる、信念のずれ方も超坊ちゃん級であります、その友愛坊ちゃんを死神幹事長は党員資格停止中でも公認するとか、なんでもありの政界でもそりゃあんまりだろう、恣意的なんてもんじゃない。
 早く選挙をしないかなぁ、投票率が20%を切って、創●学会や共●党が第一党になって連立政権を打ち立てたりして、笑い話にしても冗談がきつい。

 相変わらず、電車の中では読書に励み、6月末の週は小林泰三さんの『惨劇アルバム』と田中啓文さんの『ミミズからの伝言』。小林さんは、前の『セピア色の凄惨』と同じく間違った方向に爆走する論理の果ての狂気。田中さんはやっぱり駄洒落、この脱力感堪りません、特に『赤ちゃんはまだ?』には仰け反った、『銀河帝国の弘法も筆の誤り』収録の『銀河を駆ける呪詛 あるいは味噌汁とカレーライスについて』と同じくらいの衝撃度。グロでいえば『牡蠣喰う客』のおぞましさ、最高!朝からこんな本読んでいていてバチ当るんじゃないか、と思う。

 音楽では、サルベージで浚ってきた Samla Mammas Manna の Kaka を聴いてみたらこれが良い!ということで本日以降は Samla 聴き直し期間にしようと思っている。しかし、やっぱり RIO なら一番好きな Univers Zero をもう一回くらいは書いておかなければ、ということで Univers Zero の2回目。

 Univers Zero が現役で活動したのが77年から86年まで(アルバム・リリース期間)、その中でも木管楽器がバスーン(ファゴット)からサックス・バスクラに替わる4枚目以降はエレクトロニクスの導入も進み、初期3枚とは微妙に印象が違う。暗黒サウンドと言われるけれど、4枚目以降は自分はそれほど暗いとは思えず、むしろ変拍子に明るさ・楽しさみたいなものを感じてしまうのだが、やっぱり変なのであろうか。

a0248963_16455547.jpg 4枚目というのか、世間では番外 EP として扱われる Crawling Wind 。元々は日本でしか発売されなかった作品で、やっとCD化されたのは2001年になってから。リリース元はイースタン・ワークス、ジャケット・デザインは Fool's Mate の北村昌士、裏ジャッケットの 宇宙零 の書は鈴木響泉。初期の Fool's Mate には RIO を始めアヴァンギャルド関係の記事が多く、へ~そんな音楽もあるんだ、聴いてみて~と思ったもんであったが、手に入り難い盤ばかりでなかなか聴けない、今は凄いもんです、どんな音楽でも金を出せばほぼ入手出来るようになった。
 初出は3曲で構成され、メンバーが Daniel Denis (dr)、Dirk Descheemacker (cl)、 Andy Kirk (kd)、Guy Segers (b)、Alan Ward (vln)、19分ほどの作品。再発時に同時期同メンバーによるスタジオ録音1曲、84年と79年のライヴを加え、ほぼフル・レングスの収録時間になった。

a0248963_16461641.jpg 次が傑作との声も多い Uzed 、84年の作品。メンバーは Denis、Descheemaker、Christian Genet (b)、Andre Mergen (cello, as)、Jean-Luc Plouvier (kd) 。バスーンがクラリネットに替わり、もやっとしたところが少なくなり、それに従ってチェンバー感も薄くなったが、その分疾走感が強まりロック的な面が強調された感じ、初期のまったり感とどちらが良いかは好き好き。
 前衛ロックも世界が狭く、Andre Mergen は Berlin ~ Nosferatu 期の Art Zoyd のメンバー、Jean-Luc Plouvier は X-Legged Sally の初期メンバー、Genet は Segers と入れ替わりで出たり入ったり、ゲスト参加の Michel Deloy は後に正式メンバーとなる。曲も複雑な割には印象に残るメロディーもあり、曲名は(フランス語で)読めないので、聴けば、あ~あの曲、という感じになる。

a0248963_16463411.jpg 86年 Heat Wave 、このアルバムの後、解散。メンバーは Denis、Descheemaker、Genet、Plouvier、Michael Delory (g)、初期メンバーの復帰 Patrick Hanappier (vln,vla)、 Andy Kirk (kd)。ツイン・キーボードにギターまで入った大所帯。Kirk が大曲1曲を含む2曲を作曲、残り2曲が Denis の作品、初期の Trigaux 作品を除けば Denis 以外の作曲作品がこれほどフューチャーされるのも珍しい。
 音としては、エレクトロニクスをかなり導入、どちらかと言えば生音よりも電子音のほうが耳に残る、凶暴性というか何というか、とげとげしさみたいなものを感じる。

a0248963_16465640.jpg 2008年に発表された84年から86年に掛けての未発表ライヴ集が Relaps 。録音状態もよく、臨場感溢れる作品。アンサンブルが時として荒っぽくなるのもライヴの生々しさ。しかし、殆どが原曲そのもののアレンジとなっており、インプロの部分はかなり少ないと思われる。84年は Uzed のメンバー構成、85~86年は Heat Wave のメンバー構成。
 暗い赤を基調としたジャケットは、何が描いてあるのか(写っているのか?)判らないが、収録された音楽とよくマッチしている。

 ということで、最初の解散までの作品を紹介した。Zero を聴きだしてもう20年以上、Denis のソロや再結成後に一時失望した時期もあったが、これからもお付き合いさせて頂きたく。
 ちょっと詰まらない Denis Solo や再結成後の作品も勿論(力が入るか否かは別にして)紹介致しますのでよろしく。
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by ay0626 | 2012-07-07 13:49 | rock

90年代のベルギー・ミクスチャー X-レッグド・サリー

 今一番面白いのが政治のニュース。政権与党が割れるのか割れないのか、興味津々。2年前の宣言書など古文書と一緒、増税一直線にひた走るドジョウ首相の潔さ、厚顔無恥さには感動するしかなかったりして、何がこの人をここまで走らせるのか。日本の将来のため?高邁な精神だが税金上げる以外の話の曖昧模糊さは如何なものか。ヨーロッパは既にどの国もVATが20%まで上がっている現実を見ればそれはそうかととも思うが、あまりに税金ばかりが見えすぎる。
 反対派筆頭の元代表も、数の論理、金の論理が強すぎて、表向きの倫理観さえ感じられない。近頃じゃ奥さんに愛想尽かされて、達筆で達者な文章の手紙が雑誌に掲載される始末、あまりに昔の、田中角栄そのものみたいな行動原理が今の世の中でどう見られるか、なんてことは頭にない。政治家を世襲し、昔から取り巻きに囲まれた生活を送ってくれば、感覚がおかしくなるのは当然なのか。
 攻める方の元政権党も、ほんの十数年前は、攻撃の的としている元代表を幹事長に仕立て上げ、首相候補を呼びつけて愛想笑いをさせていた。合従連衡、離合集散が政界の常とはいえ、あまりにみっともない様相を呈しているではないか。
 この3年弱、何かが変わると期待していたのだが、友愛ボケの超ボンボン能天気さんや反対することは上手だが誰も付いてこなかった市民活動家上がりさんの最愚首相を続けて見させられれば、誰もが政治自体に不信感を抱いても仕方がない。所詮政界なぞ世襲と大衆迎合の『自分が、自分が』さんばかりの集まりと判ってしまえば、それまでのこと。
 政党の名前こそ新しくなっても、そこにいるプレイヤーさん達は昔の仲間、また野合的に直ぐ仲良くなる機会が来る、昨日の敵は今日の友。

 アンダーグラウンドな音楽シーンでも同じようなもので、世界が狭すぎるのか、新しいグループかと見ればメンバーは昔どこぞで見た人ばっかり、なんていうことも良くあることで。RIO の流れは特にその傾向が強く、中心の何人かが旧知のメンバーを募って新たなバンドを組む、昔音楽性の違いで分かれたはずだったのに。ベルギーの RIO バンドでは Univers Zero と Present は別格だが、この2つのバンドの活動が衰えた90年代半ばに登場したのが X-Legged Sally 。ベルギーというヨーロッパの小国、それもマイナー・ミュージックの世界の話、音楽性こそ違えどこかで見たような名前がごろごろ出てくる、それ故か Prog.archive というプログレ・ロックの有名サイトでも RIO/Avan-Rock に分類されている。RIO 系の音とは随分違うようにも思うのだが。

 X-Legged Sally は1988年に結成された7名ほどの、言ってみればパンク・プログレ・ジャズとでも呼ぶべき音楽性を持ったバンド、RIO 系によくある頭でっかち感がない、変ではあるがノリの良い明るさ、ユーモアを感じさせる音楽、最初の2枚のアルバムのプロデュースが Bill Laswell であることで判る。

a0248963_22503944.jpg 最初のアルバムが Slow Up 、1991年の発表。ギターの Pierre Vervloesem 、クラリネット/サックスの Peter Vermeersch が中心となり(作曲は殆どが Vermeersch によるもの)、Jean-Luc Plouvier (kbd)、Michel Mast (sax)、Danny Van Hoeck (dr)、Eric Sleichim (sax)、Bruno Deneuter (b) にダンスの Sally C.S. の構成。このうち Jean-Luc Plouvier は、Uzed 、Heat Wave 期の Univers Zero のメンバー。
 このバンド、ダンスの伴奏音楽を手掛けており、その舞踏家 Wim Vandekeybus に同行してニューヨークに渡り、あの Knitteing Factory に出演、それが縁で Bill Laswell がプロデュースすることになったようだ。当時、ファンク的な要素の入ったバンドが人気を博しつつあったころで(例えば、Curlew や Doctor Nerve 、日本でも ティポグラフィカやイル・ベルリオーネなど)、その流れの中で最も話題となったグループと言えるだろう。曲のバラエティー、音色の豊かさ、アンサンブルの決まり具合とも良い。特にギターの変幻自在ぶりはなかなかのもの。67分の長尺作品を一気に聴かせるだけのメリハリと演奏力は大したもの。

a0248963_225129.jpg 2nd が Killed by Charity 、1993年の発表。いきなり『コケコッコ~』と始まる1曲目からパワー全開状態。なかなか腹に来る太いベースとギターに先導される曲が多いが、サックスやクラリネットのソロも聴かれ、そのソロにフリー・ジャズのようなフリーキーな音はない。全体に短い曲が多く、15曲も詰め込まれている割には47分と1st に比べ短くなっている。
 メンバーは、ベースが Paul Belgrado 、サックスの Eric Sleichim が抜けトランペットの Bart Maris が加わっている。トランペットの突き抜け具合と時折入るピアノが良い味を出している。
 やはり、Peter Vermeersch の作曲家としての実力があるからであろう(舞踏伴奏、演劇音楽、映画音楽、純粋音楽など様々なジャンルに作品がある)、曲の良さは(特に11曲目から13曲目に掛けての展開)このグループの特筆すべき点だと思う。

a0248963_22512289.jpg 3rd 、Eggs and Ashes、1994年。このアルバムはWim Vandekeybus の舞踏伴奏音楽を集めたもの。メンバーは、Jean-Luc Plouvier が Peter Vandenberghe に交替している。また5曲目には、Univers Zero の Heat Wave でギターを担当した Michel Deloy がゲストとして加わっている。
 全体的には、声のコラージュを含めて現代音楽風の部分が多い。1曲目からして、まともなヴォーカル曲が徐々に崩れてフリー風な感じになるとか、2曲目も殆ど打ち込みのノイズからスポークン・ワード風のヴォーカル、と1st 2nd とはちょっと違う。4曲目の出だしもノイズ風、展開もフリー。5曲目は1stにも収録された変拍子の民族音楽風の曲。最終曲は17分にも及ぶ長尺曲で現代音楽的な感じが強い。58分、やや胃に凭れる(?)か、十分満足。

 案外90年代って案外面白い音楽が多かったんだね、と改めて思った次第。これも、CD棚からサルベージして来て、再度聴き出したグループのひとつ。初めて聴いたときよりもずっと面白く感じるのはどういうことなんだろうか、寛容になったせい?許容範囲の広がったせい?まあ、どっちでも構わない、聴いて楽しい音楽が多ければ、それでOK。
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by ay0626 | 2012-06-23 20:10 | rock

ギター・チェンバー、冷たい情熱あるいは無機質 プレザン

 ロックらしいロックは聴かないが、それでも自分の聴く音楽の中で一番ロックらしいのがこの Present 。何といっても、スタートは、ギター・ベース・ピアノ・ドラムという典型的なロック・カルテットである(21世紀に入るとチェロだのサクソフォンだのが入って来るが)。酷く切迫したリズムを持つ無機的な音楽(ライヴには冷たい情熱みたいなものを感じるときがあるが)で、教育上好ましくないとも思えるのだが、バンドの顔であるツイン・ギターは父と息子という考えられない組み合わせなのだ(3rd以降)。
 最近の DVD 付きの傑作 Barbaro (ma non troppo)では、年老いた父がギターを振り回してキーボードを破壊する場面で、息子が暖かい視線で父を見守るという心温まる(?)シーンがあったが、ほんとこの親子、大丈夫かしらん、頭の螺子が一本飛んでいるんじゃないの・・・と思ってしまうのである。
 自分も大学に行かせて貰って、不自由のない程度には仕送りも貰ったので、子供には当然、大学に行って仕送りを受けるくらいの権利はあると思っていた。まあ、その程度はしてやったが、大学(院)を出てしまえば、親子は別人格、後は自分の力でその後のことを決めていくしかない。会社で親父がどんな仕事をしているのか判らないのに加え、給料さえ振込みになってしまって、親父の背中を見て自分のすべき仕事は何か、など考える術を子供は持てなくなった。そうなら、子供自身が考え決めるしかないのだ。
 父が音楽家なら、家で練習もするだろうし、コンサートでパフォーマンスを見る機会もあるだろう、同じ道を歩もうとすることも当然考えらる。しかし、だからといって、こんな暗い、罰当たりな音楽(2001年作 High Infidelity は「キリスト教に対する高度な不信心」という意味)を一緒にやるのは、凄いというのか何なのか、親父の教育が行き届いていたのか。同じ教育でも星飛雄馬が父星一徹から受けた教育よりは相当ましだとは思うが。

 Present はベルギーのバンド、以前紹介した Univers Zero を脱退したギタリスト Roger Trigaux が1979年に結成した。Univers Zero は、管楽器(この頃はファゴット奏者が在籍)や擦弦楽器(同じくヴァイオリン奏者が在籍)がフロントに居り、全体的にインプロヴィゼーションに比重がかかっていた。Roger Trigaux のやりたい音楽との乖離が大きくなり、脱退~新バンド結成に至った訳。Roger がやりたかったのは、シンプルなロック編成で、楽譜にきちんと書かれた音楽であったようで、それは最初期の2枚のアルバムで判る。

a0248963_16164443.jpg 1st は1980年、Triskaidekaphobie (13に対する恐怖症の意味か?)。最初の Promenade Au Fond D'un Canal(「運河を歩く」) 、変拍子のリフが永遠に続くような、不安感を煽りまくり、途中で曲想ががらりと変化し、14分をかなり過ぎた時点からおぞましいギターのソロが展開、背筋がゾクゾクするような不安定感を描出する。これを、シンプルなロック・カルテットの形式で演奏するのだ、その演奏力は相当なもの。
 もともと、ベルギーのこうしたマイナー音楽のサークルなど小さい訳で、ドラムには Univers Zero の Daniel Denis 、ベースには Univers Zero にその後加入する Christian Genet 。ピアノには、現代音楽畑らしい Alain Rochette 。Univers Zero との関係は決して悪いものではなかったようだ。

a0248963_1617946.gif 2ndは1985年、Le poison qui rend fou (「その狂気の毒」)。1st の路線を継承しており、変拍子の連続と同じようなリフが続く、1st よりも聴き易いのは確か。どちらかといえば1st の方が、息苦しいまでの切迫感とギターの音の重さもあって好きだ。
 1980年代は、多くのアンダーグラウンド・シーンのバンドの活動が弱くなっていった時期、Etron Fou や Univers Zero もこの頃活動を休止している。Present も御多分に漏れず、一旦解散となったようだ。まあ、仕方のないことで、世は4AD の Cocteau Twins や似非宗教音楽の Dead Can Dance の時代になっていった。くっきりとした音像を持つ、暗い切迫感に満ちた変拍子バンドなど誰が聴くものか。

 初期2作は、89年に2in1の形で、アメリカ Cuneiform から1989年に再発された。ジャケットは、やはり目を引く2nd のものが使われている。

a0248963_16173191.jpg 復活は1993年、C.O.D Performance 。このアルバムから親子二人三脚が始まる。このアルバムは、親子2名のみのクレジットで、基本はエレキ・ギター2本で若干のパーカッションが色を添える程度。音楽の中身も初期2作とそんなに変わってはいない。
 それにしても、このジャケットの不気味さ、息子の Réginald が描いたもののようだが、この親あってこの息子あり、といったところか。内ジャケットの2人の写真も、何か行っちゃっているような感じである、案外この親子、仲が良かったりして。

a0248963_161845.jpg 復活第2作は Live!、1996年。メンバーを一新し、ドラムには 5UU'S の Dave Kerman 。この後、彼はバンドに出たり入ったりしている。3曲目の Alone は C.O.D Performance から、4曲目の Promenade Au Fond D'un Canal は Triskaidekaphobie からの作品であるが、ライヴということもあって、荒々しい上に冷たい情熱も感じられる。Denis よりも Kerman の方が、より推進力のある、いわばロック・ドラマーという感じか、次作を聴くと Denis も頑張るなあ、と思ったりもするが。
 ジャケットは、気が抜けた感じ、もうちょっとどうにかならなかったのか。

a0248963_16182655.jpg 1998年、Certitudes 、アメリカ Cuneiform から。非常にロック的なダイナミズムと初期からある切迫感が良い感じでブレンドされた傑作。
 またまた、メンバー一新で、初期の編成に近い、ドラムに Daniel Denis、ベースに Guy Segers (両名とも元 Univers Zero)、キーボードに Alain Rochette 。加えて Trigaux 親子。キーボードがピアノの音だけでなく、ストリングスの音なども加えサウンドに厚みを持たせている。やや難があるといえば、ヴォーカル、初期のようにすっぱりとインストルメンタルに徹してしまえば良いのに。

 2000年代に入るとチェロやサックスも入り、音が一段の重みを持って迫るようになる。ということで、残りは別の機会での紹介ということで。親子仲良く変態音楽に励んで、羨ましさもあり、不気味でもあり・・・。
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by ay0626 | 2012-05-27 15:16 | rock

ベルギーの暗黒、ユニヴェル・ゼロ

 1990年代半ば頃、RIO の音楽に心を引かれ、狂ったようにCDを買い聴きまくったときがあった。その頃、 Stormy Six や Samla Mammas Manna などが復刻され、主要な作品が比較的簡単に手に入るようになったことが大きいのかも知れない。外部環境にたやすく影響されてしまうのは、昔から進歩がない、人間変わっているようで、中身なぞ案外何十年も変わらなかったりして。

a0248963_15153832.jpg RIO とは、Rock in Opposition のことで、1970年代の後半、Virgin に首を切られた Henry Cow の Chris Cutler が各国の変態バンドに声を掛けて、自主盤作ろうぜ、との掛け声の下、コンサートを開いた。それが始まり。左派的な言動が多く、ちょっと辟易とするところもあるが、参加したバンドは種々様々で全体が政治的・主義的にそうだという訳でもなさそうだ。
 この最初のコンサートに参加したのが、イギリスの Henry Cow 声を掛けた張本人、フランスの Etron Fou Leloublan 、イタリアの Stormy Six、スェーデンの Samla Mammas Manna 、そして今回取り上げるベルギーの Univers Zero の5バンド。何れ劣らぬ変態バンドではあるが、今でも聴いているのは、 Henry Cow 、Etron Fou Leloublan 、Univers Zero のみ。Stormy Sixは歌に関わる部分が多いこと(それだけ主義が前面に出ることになる)、 Samla Mammas Manna は通常の楽器編成で、後期はテクニカルな面が強く面白みがあまり感じられなかったことが理由か。まあ、感じ方の問題、好き嫌いの類といっておいても良い。同じことが、後にRIOに加入するフランスの Art Zoyd にもいえる訳で、Univers Zero と並び称されるのだから、好きなんだろうといわれるかも知れないが、如何にも初期のドラムレス構成は、不安定感が大き過ぎた。また、Nosferato 以降の電子音楽化の流れが気に食わない。いちゃもんの付けっぱなしといったところだが、これも好き嫌いのうち、といったところで。

 さて、Univers Zero 。ドラマーの Daniel Denis とギタリスト Roger Trigaux により設立されたバンドで、70年代後半から80年代半ばに活動、その後長い休眠に入り90年代末に復活、現在に至る。
 生来の複雑で、冥い音楽好きにとって Univers Zero はご馳走であった、特に1枚目と2枚目は趣味に完全合致で、AKB ではないがヘヴィー・ローテーションでターンテーブルに乗ったのである。リーダーがドラマーであると推進力が違う、ヴァイオリンやバスーンがメイン楽器であっても十分にロックのダイナミズムを感じさせてくれる。また、後期と異なり、生楽器の音が良い。前にも書いたが、電子音楽はあまり好きではなく、シンセサイザーにはちょっとした敵意があるので、Univers Zero の初期作には肩入れしてしまうところなのだ。
 そもそも、彼らがデビューした70年代後半は、パンク・ロックの台頭、フュージョンの全盛(Weater Report の最盛期)、ポップ化の波など、世の中は「分かり易い」方向に進んでいたはずである。そこにこの複雑怪奇、非常な密度の暗黒音楽がどのように聴かれ、生き延びてきたのか、興味のあるところだ。結局いつの時代でも、スノッブな臍曲がり野郎(女性も含む)は一定数いるということなんだろうか。

a0248963_1535763.jpga0248963_1543755.jpg 最初のアルバムは、Univers Zero (s/t) 。キューニーフォームから再発された際には、「1313」と改題されたが、2008年にリマスター、ボーナス・トラック付で再再発されたときに元の題名に戻った。7人編成でヴァイオリン2名、バスーン1名がフロント、ハーモニウム・スピネットのキーボードもいい味を出しているし、ギターも控えめながら存在感がある。
 変拍子を多用しながら、それでもロックを感じさせるのは、Denis のドラムの推進力によるところ大。2枚目の再発盤には75年の曲が1曲加えられているが、管が居ないだけでロック色が強まるのがはっきりと判る。
左のジャケットが2008年版、右のジャケットが最初の再発版。

a0248963_15754.jpga0248963_15828.jpg 2枚目は、Heresie 。異端という意味らしいが、全くその通りの音。1曲目の La Faulx は、「鎌」のことらしく、そういえば西洋の死神さんの武器は鎌と決まっていたね。鎌で思い出すのが、Henry Cow の Western Culture のジャケット、あれは共産主義の象徴である鎌と槌なんだろうが、同時期に全く対照的に「鎌」という曲が出来たとは。
 重さで言えば、最初のアルバムの何倍も暗く重い。特に1曲目の最初の部分なぞ、ホラー映画のBGMそのものといった感じ(再発1stのボーナスで付け加えられたこの曲のライヴ、もっと重い雰囲気)。2曲目、3曲目も長尺で、体力不十分だとぐったりしてしまうかも。2曲目の Jack the Ripper は、2010年の Present のアルバムで再演されている。
 左のジャケットが2010年版、右のジャケットが最初の再発版。

a0248963_1585016.jpg 3枚目が Ceux Du Dehors 。このアルバムから Roger Trigaux が抜け、Andy Kirk が加入。やっぱり、弦・管が中心となるとギターの出番が少なくなる、そういうこともあって、ギター中心のチェンバー音楽がやりたくて Roger Trigaux は Present 結成に走る。
 リズムがはっきりして、前作より比較的軽めの出来、聴きやすさから言えば、Zero の作品の中でも上位に位置するのではないか、快作である。
 もうひとつ無駄話。やっぱり、こういう連中、Lovecraft が好きなんだ、5曲目が La Musique D'Erich Zann 。趣味嗜好は、同じ方向を向いている( Espers が Lovecraft 好きかどうかは知らない。あれは勝手な自分の妄想)。

 このあと、バスーン奏者の Michel Berckmans が抜け、サックス・クラリネット奏者が加入し、キーボードの占める位置が高まることによって音楽の面貌も変わってくる。自分としては、初期の方が好きではあるが、音楽の「凶暴性」の面から見ると、後期の方が凄いかも。
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by ay0626 | 2012-01-15 13:48 | rock