日常茶飯事とCDコレクション
by ay0626
プロフィールを見る
画像一覧
検索
カテゴリ
無駄話
jazz
rock
folk
new age
radical-trad
trad
free improvisation
latin
現代音楽
音楽-その他
dark-wave
以前の記事
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
最新の記事
大坪砂男の粋 + ハット・フ..
at 2013-08-11 15:46
ブログの内容 ちょっと変更 ..
at 2013-08-04 15:59
大人のロック、洗練された音、..
at 2013-07-27 14:49
変容するフリー アルバート・..
at 2013-07-20 14:20
ベースの可能性・無伴奏の魅力..
at 2013-07-07 21:31
フォロー中のブログ
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
タグ
その他のジャンル
ブログパーツ
外部リンク
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
音楽
オヤジ
画像一覧

タグ:estampie ( 3 ) タグの人気記事

お休みに入る前の エスタンピー (3)

 小満も過ぎ、日差しと日照時間は長くなり気温は高くなったが、空気はまだ乾いており、Tシャツ1枚で窓を開けて寝転ぶと風はまだまだひんやりとしている。薫風とはこういう風のことをいうのであろう。通勤電車の窓からは茶色に染まりつつある麦畑が見える。

 花輪莞爾さんの『悪夢百一夜』を少しずつ読み進める。何しろ短編小説が101編も詰まった1,300ページを超える大部の作品。同時に購入した深木章子さんの作品に辿り着くまでには相当に時間が掛かるだろう、もうじき大坪砂男全集の3巻も出るというのに。昔は、長編小説が好きで読み出すと結末が気になって仕方がない、つい無理をして夜更かしし翌日に悔やむということが良くあったが、この頃はあっさりしたもので、しかも短編集となれば1編を読むのにそう時間が掛かることもない、眠くなれば区切りのついたところで目を瞑る。自然体になったということか、歳を取ったということか、どちらでも似たようなもの。
 『悪夢百一夜』、まだ22夜までしか読んでいないが、非常にバラエティーに富んでいて、全部が全部出来が良いという訳にはいかないが、相当に面白い。悪夢という題名から見ても黒い企みに満ちた作品が多く、第1夜の「ちりぢごく」や第2夜の「景徳鎮」などはこの典型。なんだかよく判らないけど淋しいようなユーモアを持つ第3夜「金歯」や第5夜「死者の鼾き」など、読み終わった後小さな溜息が出る。東北の津波を描いた第13夜「海が呑む(Ⅰ)」など、東日本大震災の映像の経験が一層物語に身を入れさせることになる、本山という朝鮮の人が忘れがたい印象を残す。第10夜の「味見指」の淫靡さ、第17夜の「うすばかげろう」の悪意など読みどころてんこ盛り、あと2、3週間は本書に掛かりきりとなりそう。

 世の中を見ると、アベノミクスも転機点になったか、23日には株式市場が1,000円以上も値下がり、債券市場は値下がり長期金利は1%台に乗せる。日銀の黒●総裁は、余裕をかまして「そういったこともあるわいな」と頬に指をあて、いかにも尊大そうに鷹揚に答えていた、一時的な相場になるか大相場前のちょっとした調整か今の段階では判らないが、よい方向にいって欲しいものだ。

 爽やかな季節に Estampie 、ちょっとそんな感じがして。

a0248963_17322155.jpg Fin Amor (フランス語?スペイン語?多分「愛の終わり」の意)、2002年。Warner の系列レーベルから、彼らの作品の多くは Galileo という民族音楽~古楽系のレーベルからのものが多いのだが、この作品のみ異なる。全ての歌詞は、中世(13世紀頃)の作品に Micheal Popp が曲を付けるという、前作からの路線そのものの「中世ポップ」というべき作品で、メロディーもハッキリしており、時にはヒットしそうな曲さえあって聴き易い(殆どの曲が3~5分という長さ)。加えてパーカッションが全面で活躍しており、リズム感にも富む。
 メンバーは、ボーカルに Syrah (Sigrid Hausen)、Cornelia Meliàn、Gerlinde Sämann の3名(といっても殆どが Syrah 姐さんの声しか聴こえないような気がする)、器楽が Popp、Scwindl、Syrah、Sascha Gotowtschikow (perc)、Uschi Laar (harp)、Cas Gevers (tb) というハープ担当以外はお馴染みのメンバー、2曲のみフルート奏者の Jørgen W. Lang が加わる、コーラス隊に7名(Popp や Scwindl を含む)。芸達者な人たちだが、特に Schwindl さんのハーディー・ガーディーは聴きもの、 Gotowtschikow さんのパーカッションも神憑っている(DVD見れば唖然呆然)。

a0248963_17324782.jpg Signum (サインのこと?何語なんだろう)、2004年。本作は Galileo レーベルからの作品。
 Ondus、Fin Amor と本作は雰囲気が似通っており、Popp 氏による古楽の香りのする、歌詞だけは中世から借りてきたポップ・ミュージック3部作という感じ。You Tube などで見るとライブも盛んに行っていたようで、モヒカン・鋲打ち皮ベストの厳つい御哥さんがウロウロしていた映像が印象的。ボーカルは Syrah (Sigrid Hausen) と Gerlinde Sämann の2名、器楽が Popp、Scwindl、Syrah、Gotowtschikow、Gevers にハープは Ute Rek に交替、バグパイプ担当の Thomas Zöller がクレジットされている。コーラス隊は4名。全体的に前作よりも柔らかというか靄の掛かった印象がある、新入のハープやバグパイプにも活躍の場が充分に与えられており、器楽の部分は前作よりも聴き応えがある。特に13曲目のインスト曲などは荘厳で素晴らしい音を響かせる、14曲目は Faun でもお馴染み Andro と同じ曲。

a0248963_17331182.jpg このあと、Marco Polo - Estampie Und Die Klänge Seidenstrasse (エスタンピーと音のシルクロード)という DVD を2005年に出す。Estampie からは Syrah、Popp、Schwindl、Gotowtschikow の4名、イラン人のドタール(リュート)とパーカッション、モンゴルからヨーチン(ハンマード・ダルシマー)、モリンフォール(馬頭琴)&ホーミーという、東から西への音楽シルクロードの道、民族音楽の人たちの器楽演奏のテクニックには目を見張るものがある、演奏が絵になっている。
 その後、2006年にベスト・アルバムをリリースするが、Al Andaluz Project にメンバーが移動してしまい、Estampie 名義のアルバムは2012年の Secrets Of The North までリリースされなかった。

 このくらいの気温・湿度が続いてくれればなぁ、と思うのが直ぐ暑くなってくる。今の季節を楽しもう、といってドライブ先はいつもパチンコ屋じゃ季節感もへったくれもないわけで。
[PR]
by ay0626 | 2013-05-25 16:11 | trad

中世俗謡音楽 エスタンピー (2)

 眼鏡が出来たのでちょっとは世の中まともに見えるかと思ったら、左が弱すぎ右が若干強すぎで、どうもすっきりした感じがしない。そのうちに馴れるのだろうが、ちょっと時間が掛かりそう。そういえば、先週末には懸案事項も一応の決着を見て、運気低迷も底を打ったような感じではある。

 先週は、隕石が落ちてきて話題になった。ロシアの田舎でさえあれだけの被害が出るのだから、東京やニューヨークなんかに落ちたら悲惨なものだ。我々の生活なぞ、運のみで成り立っているのが良く判る、あんなものが落ちれば、善行を積もうが悪事の限りを尽くそうが、一瞬のうちに終わり。

 先週は、3人に対して死刑が執行された、まぁ当然といえば当然のこと、本来は判決が確定してから6か月以内に執行することになっているから、彼らは大分長く生きることが出来た。奈良の誘拐殺人や茨城の駅での無差別殺人は知っていたが、名古屋の事件は知らなかった。殺人での刑を終えて出所した後、また強盗殺人を犯す、死刑になって当然。茨城の被告は全く反省の気持ちを表すことがなかったとのこと、その死刑囚に「もっと生かしておけば、反省の弁が聞けたかもしれない」と新聞は書く、中立的であるように見せて、実は死刑反対がモロに文面に出ている。無関係な人々をあれだけ死傷させた者が多少反省したところで、死者は生き返る訳もなく、傷がなくなる訳でもない、死んで頂く以外に死刑囚に出来ることなどあるだろうか。同じような境遇に生まれ生きたとしても、犯罪を犯す者と犯さない(どころか篤志家になる者だっている)者がいる以上、余程精神に障害がある者以外、自分の取った行動には責任を持たなければならない、人の命を奪えば自分の命で贖うのは当然で、奈良や茨城の死刑囚はある意味良く判った人であるとも言える(死刑にして貰いたいが故に犯罪を犯す!)。ああいう人は、事件を未然に防ぐために教育などで矯正など出来ようもなく、被害者は運が悪かったとしかいいようがない。被害者やその家族には、そうした犯罪者を野放しにすることしか出来なかった国家に、出来るだけの精神的・経済的援助をさせるべきと思う。
 それでも死刑廃止は世界的潮流だとか、それはキリスト教的倫理観の産物、欧米が世界であった時代はもう随分前に終わったはずなのに。

 ということで、Estampie の2回目。主要メンバーが Al Andaluz Project に行って、ベスト盤を別とすれば2004年の Signum 以来音沙汰がなかったので、もうアルバムは出さないのか、解散状態なのか、と思っていたら Secrets of the North と題する作品が昨年リリースされた模様。現在、オーダーしている状態。

a0248963_1844482.jpg Materia Mystica 、1998年作品。前作の Crusaders までは録音に音響処理が掛けられる程度の操作があったが、この作品はシンセ音や音響処理が中核となっていて、かなり異色。風(Air)、地(Earth)、水(Water)、火(Fire)の4部で成り立っているが、どのパートもコーラスが全面に使われていて、最後の火(Fire)のパートなど打楽器とコーラスのみで成り立っている。
 録音メンバーは、中核の Popp、Schwindl、Syrah(Sigrid Hausen、voのみ)の3人に加え、Hannes Schanderl (santur, lute, ud, vo)、Cas Gebers (tb, perc, vo)、Tobias Schlierl (vln,perc, vo)、Bülent Kullukcu (electronics)、コーラスに3名がクレジットされている。11世紀から12世紀に生きた初の女性作曲家(神秘家でもある) Hildegard von Binben の曲を Estampie が膨らませたもの。他に Popp が1曲、Gebers が1曲(トロンボーンが全面的に活躍)、Schanderl が3曲(サントゥールのソロ曲あり)。
 全く何というべきか、中世風現代音楽というのも語義矛盾があるが、そんな感じ。捉えどころのない中途半端な印象で、ドイツ・アマゾンを見てもこの作品の評価は低い。Garmarna も Bingen 作品をエレクトロニクス処理した作品を作ってコケたが、同じようなものか。A Chantar から Crusaders までの4作は、純粋な古楽に近い印象であった、本作で大きくエレクトロニクスを取り入れ方向を変えようとしたが、どうも失敗した感じ、次作ではまたちょっと趣向を変えることになる。

a0248963_1845556.jpg Ondas 、2000年作品。全曲 Popp の作曲となった本作以降、Estampie は中世ポップというべき作風になっていく。曲自体は、現代風の落ち着いたポピュラー風で、その伴奏が古楽風な演奏で行われる感じ。歌詞は、何れも12世紀から14世紀のもの。録音メンバーは、Popp、Schwindl、Gebers の3名が器楽の中心、ヴォーカルに Syrah と Corneria Melian 、パーカッションに Sacha Gotowtschikow を含む3名がクレジット。
 もともと演奏や歌は抜群に上手い人達なので、前作のように変な前衛方向に走らずに、こうしたまともな方向に行けば聴き易く、ウケのよい音楽が出来上がる、特にパーカッションがこれだけ入ればポップ・ミュージックに近い感じにはなる。流石にこうした音楽だと、コンサートではオール・スタンディングという訳には行かぬようで、鋲を沢山打った袖なしの皮ジャンにモヒカン刈りの御兄ちゃん(どうもこうしたメディーヴァル・ポップはマーシャル・メタルとの関係もあって、そうしたムキムキ兄ちゃんのファンも多いようだ)も大人しく立って(座ってではなく)聴いているようだ。

 知らぬうちに、新しいアルバムが出ているようで。この頃は、前ほど熱心にチェックしないものだから、偶に見ると見知らぬ作品が見つかったり。聴くのが電車の中と寝る前の1時間程度だと、多くは聴けません、消化不良になるか、特定のものしか聴かなくなるかのどちらか。
[PR]
by ay0626 | 2013-02-23 18:38 | trad

大昔の音楽をやっていた頃のエスタンピー

 Estampie をどうして知ったのか、確たる記憶がない。その割には、きちんと全てのアルバムが揃っているのは、その頃ユーロが急落し160円近くが120円近辺まで来て、ドイツ・アマゾンはどれだけCD買っても送料は14ユーロ固定だから、ドイツ盤買えるだけ買ってしまえ!という浅ましい根性だけだったかも知れない。まあ、昼寝のお供には、初期の2枚は最適( Micus の Till the End of Time と並んで)でよく使わせて頂きました。

 そうは言っても、何かきっかけがあったのは間違いない、多分 Faun を当時相当気に入っていたので、他にもドイツのトラッド~中世でアコーステックなバンドがないか知らんと調べ、その中で引っ掛ってきたのが Estampie と Qntal の2つだった。Qntal は、Estampie の主要メンバーである Sigrid Hausen と Michael Popp の2人が作ったバンドでエレクトロニクス要素が相当入っている。Faun もかなりエレクトロニクス要素を含んでいるために、アコーステッィク色の強い Estampie の方を聴いてみようと思った。
 YouTubeなどで見てみると(後期の映像が多いこともあり)、アコースティックでありながら、現代風のメロディーがあっていいじゃん、演奏はかなり行けているし・・・。ということで購入を決めた次第。購入してから分かったのだが、1枚目から4枚目までと5枚目以降では、かなり音楽の方向性が違う。よく映像を見たのは、5枚目(正確には6枚目)以降のものであった。

a0248963_172645.jpg 1枚目は、A Chantar (Song of Women in the Middle Age) 1989年録音。作曲家を見ても12世紀から15世紀の人ばかりで、オリジナルは1曲もない。演奏は Sigrid Hausen と Michael Popp に加え Ernst Schwindl のトリオ。Sigrid Hausen が歌とフルート(と2枚目の表示にはあるが、多分リコーダーのこと)であるが、正統的な歌唱法と硬質の透きとおった美声は、なかなかのものだ。顔がドイツ人候なので何かちと怖い印象、顔と声が一致している。Michael Popp が音楽的なリーダーで、後期の作曲は殆ど彼が手がけている。撥弦楽器全部をこなし、相当のテクニックを持っている、彼に対抗できるのは、L'Ham de Foc の Efrén López か Flairck の Erik Visser くらいしか思いつかない。Ernst Schwindl は、キーボードの担当で、Symphonia, Portative,Street Organ など聴いたことのない楽器を担当する、一部は Marco Polo というDVDで見ることが出来るが、相当の手練だ。
 この3人があくまで真面目に中世音楽をやるので、クラッシクに分類(アーリー・ミュージック)されてもおかしくはない。ビートが控えめなので、昼寝の供になるわけだ。Faun もトラッド・メロディーを使うので、似たようなメロディーを両者のアルバムで聴くことができる。

a0248963_173647.jpg 2枚目が Ave maris stella (Veneration of St Mary in the Middle Age) 1990年録音。音楽的な方向は、前作と同様だが、ヴォーカリストとパーカッショニストがクレジットされていて、ヴォーカリストはどうも判然としないのだが、パーカッションはそれなりに強調されている。全体的にゆったりしており、うつらうつらしながら聴けば、完全に天上の音楽。

a0248963_1741498.jpg 3枚目は Ludus Danielis 1993年録音。13世紀に作られた劇の音楽のようで、詳しい内容は、例えばHolzwegさんのページに分かり易い解説があるので、そちらをどうぞ(いい加減のように見えるかもしれないが、あやふやな知識を読まされるよりずっと良いと思う。検索するときは「ダニエル劇」の方がヒットしやすい)。
 そういうことで、配役の関係もあり、ヴォーカリストが大幅に強化され、その中でも Alexander Veljanov の美声は忘れられない。器楽面では、ヴァイオリン2人(うち1人は、シャルメイも担当)にハーピストが加わる。大昔の音楽ではあるが、音響処理など現代的な要素をかなり加えているので、飽きることはない。

a0248963_1751436.jpg 次は、Crusaders in nomine domini 1995年録音。題名からも判るとおり、十字軍関係の音楽だが、詳しい内容は判らない。作曲の年代が1190年頃のものが多いところから見て、第3回の十字軍の頃の音楽といえよう。十字軍の意義をここで言っても仕方がないが、狂信者と現世利益を求める集団が野放図な茶番劇を引き起こした感じがなくもない。歌手は女声1と男声2の3人だが、コーラス隊も入っている。器楽演奏は、2人増加して6人構成、多分、ハーディ・ガーディー奏者とトロンボーン奏者が増強されているが、曲によっては加わらないでトリオからセクステットで曲に合わせて演奏している。
 十字軍らしく2曲目のように勇壮な曲もないではないが、ゆったりした音楽が多く、 Alexander Veljanov もフューチャーされている。この音楽にトロンボーンが合うのかと思ったが、違和感なく聴ける。

 ちょっと変わった楽器の音を現代的な音響処理の中で聴きたいとなれば Estampie はお勧め。ビート感はないので、どちらかといえば、ゆったり目の現代音楽に近いか。コレクションの片隅に置いておいて、ちょっとカッコいいねという自己満足は感じられるだろう。
 
[PR]
by ay0626 | 2012-01-14 14:45 | trad